2017年9月23日土曜日

今日、お客様にお渡しさせて頂いたチェストです。
高さ93cmの中に7杯の引出し。
天板、側板、地板の接ぎ合わせの目地を揃えたnokkaならではの仕上げです。

ご依頼主は雰囲気の優しそうな女性の方でした。
春先から何度も引き出しサイズを吟味して修正をしながら図面を固めて製作にいたりました。
ずーっと何年も気に入ったチェストに巡りあえなかったとのことです。

一緒に来られたご主人も「頼んで良かったね」と。

今回もこうしてお客様から嬉しいお言葉と元気を頂きました。

僕の仕事は、家具を作る仕事。
でも、作った家具は手元に残りません。
自分の人生の時間を使って作ったのに、この場に残らない。

思えばそういうお仕事って多いですね。
いや、殆どがそういう事なのかもしれません。

ラーメン屋さんだって、作ったラーメンはお客様のお腹の中に収まるし、大工さんも自分の家じゃない家を作るわけだし。

数日前まではこの世に存在しなかったこのチェスト。
ホワイトオークの原板に手を加え、形作り、研磨して、塗装して、組み立てて、こうして形になって、写真をとって・・・。

そして、すぐにお客様へ手渡して、既にチェストはこの工房から姿を消している。

でもお客様の喜んで下さった表情や気持ちは心に残る。


「想い出」


「記憶」


・・・それが良いのかもしれません。

モノは貯めこむと場所を取ります(笑)

でも、うれしい気持ちは、場所を取りません。
貯まれば貯まるほど、次へのエネルギーにもなります。

自分の人生という時間を使って、命を使って、モノを作りながら、心の宝物を頂くこと。

それが僕の仕事。。。かな


今回もチェストをご依頼下さったお客様に感謝です!

ありがとうございました。


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